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2021年を振り返る~コレクション編
カテゴリ:   ┗ 年末振返り - Annual report / テーマ: コレクション / ジャンル: 趣味・実用
2021年もあと数時間で終わる。昨年に引き続いて今年もコロナで明け暮れた1年だった。一時期の超緊縮状態からは緩んだもののまたオミクロン株の感染爆発で来年上半期の見通しはまだまだ暗い。感染力は別にして重篤化率が下がれば一気に落ち着くかもしれない。

モデル業界はリリース発表は滞りなく続いてきた。発表はともかく製造物流への影響は続いており、リリース数は滞りがちである。さて、例年のごとく2021年のコレクションを振り返っておこう。

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モデルリリース(予定ベース)状況である。相変わらずHerpa一色であるが昨年より絶対数は若干多めである。他ブランドにも若干の動きがあった。特に日系のJAL350シリーズをリリースしたEverRiseと、同じくANAモデルを一挙リリースしたJCwingが目立つ。中華航空のA350をリリースしたRisesoonもサプライズとなった。残るHoganもPeachをリリースするなど非Herpaブランドは日系が大きなウエイトを占める結果となった。

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地域別には欧州が断トツなあのは例年通り。その他の地域は多少の増減はあるものの突出した変化はあまり見られない。しいて言うなら日系モデルの割合が増えた程度か。オセアニアが減ってその分南米が増えている。増えたといっても一昨年の2種から6種に増えただけで、3倍といいながら機種数としては4種増えただけなのである。東アジアも若干増えている。中近東などの西アジア勢はここ10年10%程度のリリース数で安定はしている。

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年末恒例のまとめ買いは今年もなかった。ここ20年で最低の50機に留まった昨年からは若干回復し今年は59機を数えた。昨年に比べて2割増である。今年は特にワイドボディ機でのコレクションが大幅に増えた。年も押迫ってから小型機について市場投入が加速したような感じも受ける。クラブモデルもナローボディ機が対象になることが増えてきていると思うので年明けにはさらにその動きが加速するかもしれない。

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次にマイコレクションである。ブランドとしてはやはりHerpaが中心。落穂ひろいも相変わらず低調だった。長引く在宅勤務が主要要因である。そんな中でもKoreanのA300-600は時代が時代であれば数万円の高値がついていたモデルである。OGとはいいながらかつての珠玉未集モデルを手に入れることができたのが収穫だった。たまたま入荷していたRosesoonのChina Airlines A350は望外のコレクションとなった。うっかりブログに乗せ忘れて、CCLにも反映を忘れていたJCのANA5種盛り(A380×3、B767×2)も海外エージェントから無事調達することができた。クラブモデルもそろそろまとめ発注を考える時期となっている。

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コレクションのレア度について集計してみる。レア度ついては例年にない高レア度のコレクションが増えた。JCの5種盛りとRSのChina Airlinesのコレクションが効いている。今後は海外エージェントに頼ることなく、落穂ひろいにも注力せねばなるまい。

2021年は引き続き航空業界にとっても激変の時代となりそうである。消えるエアライン、変わるエアラインもさらに続出するかもしれない。消えずとも会社更生法の適用を申請したエアラインはブランドやデザインが変わるかもしれない。機材の大量調達に走っていたLCCやリース会社の再編も続くかもしれない。機材としてはB777xの登場が待たれる。B737MAXも信頼回復をへて大量発注が再加速するのかが見どころである。安全性さえ担保できれば、環境にやさしい高燃費の機材は需要が減速することはないだろう。A380の貨物機への転換も予測されてきたがコロナの影響もあって引退・解体が進むかもしれない。FEDEXあたりが貨物機に改装して関空当たりの常連になったら楽しい。C919やARJのモデル化動向も気にかかる。

昨年も書いたが、来年の今頃はどういう状況になっているのか見当もつかない。何かしら大きな変化が起こっていることは確実だろう。その変化がどんなものになるのか引き続き注目していきたいものである。
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編集 / 2021.12.31 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
2021年を振り返る~航空業界編
カテゴリ:   ┗ 年末振返り - Annual report / テーマ: 航空機全般 / ジャンル: 趣味・実用
2000年代は航空業界は安全性との時代である。21世紀初頭に起きた9.11は航空の安全性が見直されるようになった。航空機や空港設備の刷新が相次いだ。LCCの台頭によるFSAのアライアンスが進んだ時代でもある。その後の好景気に支えられ超大型機A380が就航した。

2010年代は飛躍の時代だった。世界各地でLCCが席巻し、中小型機が飛ぶように売れ、大型の空港建設が相次いだ。特に中東、中国をはじめアジア全体での航空利用が飛躍的に拡大した。遅れて南米やアフリカでも淘汰と集中により業界の地図が塗り替えられた。アライアンスの存在感は急速に薄まりつつある。

後世では2020年代はパンデミックの時代と呼ばれるようになるだろう。パンデミックが無ければ環境の時代と呼ばれるようなったかもしれないが・・・

2021年、日本ではあまり話題にならなかったが、航空業界に大きな動きがあった。航空リース業界第1位のAerCapが同2位のGECASを買収したのである。3位以下に大きく差をつけダントツの1位2位の統合である。メーカーでいうとAirbusがBoeingを買収するようなものである。この統合でAerCapは2000機を超えるリース機材を抱えることになる。

2000年以降、世界各地でLCCが台頭し、中小型機の需要が爆発的に増えた。ただ新興エアラインには財力や投資への信用もまだ十分ではないので、航空機リースビジネスががぜん注目を浴びるようになった。ここ10年、航空ショーで数百機の発注を発表するのは新興LCCかリース会社だった。新機材に対するシェアもリース会社が過半数となった。

リース会社というのは実質的に金融業である。主な経営資源は資金力となる。そのため中東やアメリカ、中国の巨大資本が流入してきている。最大手のAerCapや2番手グループのAvolon、SMBC Aviation Capitalもアイルランドの会社である。トップ10社のうち4社がアイルランドの会社だが、実際の出資元は中東だったり日本だったりする。最近では中国銀行系のリース会社の成長が著しい。アイルランドに本社を構えているのは税制の優遇もあるのかもしれない(知らんけど)。ダントツ一位となったAerCapもGEが株式の40%程度を握っているので、実質はGEの配下という気がしなくもないが、GEとしては同事業から撤退し他事業へ資本を集中すると言っているので、AerCapが名実ともにリース会社のトップの地位になったことは間違いない。

なんにしろこれもコロナの影響だろう。爆発的な成長期にあったLCCは、ポストコロナで息を吹き返すか、別のLCCにとってかわられるかは分からない。リース会社にとっても振興LCCの減速は現状しんどいには違いない。が、ポストコロナを見据えれば、反動としての移動需要が復活すればさらに業界の再編が進むかもしれない。日系の商社や金融も抜け目なくビジネスチャンスを狙っている分野でもあるので、今後の動向に注目していきたい分野でもある。
編集 / 2021.12.31 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
2021年最後のクラブモデル
カテゴリ:  新製品情報 - New release / テーマ: 模型・プラモデル / ジャンル: 趣味・実用
先日ようやくHerpa Wings Magazine 6/2021が届いた。不定期モデルの情報は今年最後(10種目)となるクラブモデルのみである。また渋いところを責めてきたなという感じで、ベラルーシ自体西側諸国からの経済制裁中なので、モデルの版権とか売上のキャッシュバックなども難しそうに思うが実際のところはどうなんだろうか。現実に発売されるのか注意深く見ていきたい。

●Herpa 535717 Belavia Boeing B737-800SSWL [EW-543PA]

Belaviaは1996年Aeroflotから独立する形で設立されたベラルーシのエアライン。国際線を運航し西欧にも乗り入れていたが、EUのベラルーシに対する経済制裁を受けて、西欧便は2021年5月以来すべて停止中である。

元々2008/1/17 Thomson Airwaysにリース導入された機体。Thomson Airwaysの会社の変遷に従って所属も変わっていったが、2020/2/7にsmbcからリース導入された。2021年11月現在、保管状態となっており、レジもEI-に変更されているようである。経済制裁に伴って一部機材が差し押さえになったというニュースもあるので、もしかすると当機もその対象になったのかもしれない。

現在B737-800を8機所有している。-800が2機、立て続けに駐機状態になっているのがリース会社による差し押さえと考えられなくもない。
編集 / 2021.12.26 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
先週の新コレクション Herpa×5
カテゴリ:  新コレクション - New collection / テーマ: コレクション / ジャンル: 趣味・実用
先週の土曜日だった。久々にお電話が鳴った。日曜~月曜と用事があった為その日のうちに新大阪店さんに伺った。なんでも1週間くらいお店を休んでいたとのこと。お話を伺うとまたお怪我を召されたそうである。包帯も痛々しく不自由されていたので、他のお客さんの応対をされている間、並んでいる中からこちらで入用なものをじっくりとチョイスさせていただいた。今回の入荷は再販モデルが多い。順次CCLで確認しながらみていく。

■Herpa InterJet Airlines Sukhoi SSJ-100 [XA-PPY]
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SSJ-100である。確か未購入のはず。だが、CCLに記載がない。あれ?記載漏れデモしたか?ここはあわてず騒がずブログで再確認してみるとこちらでも引っかからない。???確かに覚えのあるモデルなんだが、特別モデルか?いやいや。ここは自らの記憶を信じて購入。帰宅後確認するとブログにもCCLにも記載がない、どうやら最初にCCLに登録する際に漏れたらしい。初めてのミスのパターンである。これはもう始まっているのか??気を引き締めねば。
という訳で、当時の新製品情報に追記した(→)。西側では唯一SSJ-100を導入したエアラインである。22機導入したがエンジントラブルが多く稼働していたのは数機だったようだ。その上コロナの影響で、2020年12月には運航を停止し、2021年3月倒産してしまった。モデル発表時にはまだ現役で飛んでいたが今はストアされている。機体はおそらくはロシア系のエアラインが引き取ることになるんじゃないだろうか。

■Herpa Arkia Israel Airlines Airbus A321LRneo [4X-AGN] purple
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Arkia3色のうちの1機。残る1機はClubモデルで、海外調達を見込んでいたので当モデルを合わせて発注予定だった。が、実機を見てついつい買ってしまった。

■Herpa DHL Boeing B757-200F [G-DHKF] “Thank you”
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購入する予定ではなかった△モデル。Thank youのロゴにほだされてついついお買い上げ。来年はコロナが収まるだろうか。

■Herpa Lufthansa Airbus A340-300 [D-AIGU]
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古い機材の新塗装機。やっぱり4発機はいい。4発のわりに優雅なシルエット。最近の機体からすると華奢で繊細な感じがする。

■Herpa Turkish Airlines Airbus A350-900 [D-AIGU]
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LHとは逆に見慣れたデザインの最新鋭機。XWBと太いエンジンで優雅というより、B777程ではないにしろ、業務用というにおいが漂う。本来なら関空でも姿が拝めるかもしれない機体である。実機を見るのが楽しみである。

今回は対象外だったが、B777Xのクリスマス特別塗装機を観ることができた。B773に桑部手も明らかに一回り大きく感じる。無骨という訳ではもちろんないが、やはり往年のアメ車のような豪快さというか実用優先の香りがする機体である。エアラインのデザインを纏った新機材が就航し、そのモデルが見られるのはいつの日になるだろうか。
編集 / 2021.12.12 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
アリタリア消滅
カテゴリ:  エアライン動向 - Airlines news
新型コロナの影響がまだしばらくは続きそうである。2年以上に亘る国際線の実質的な封鎖は、航空業界にとってかつてないほどの経営インパクトを与えている。主だった経営破綻のニュースを記しておく。破産法申請し再建を目指すというパターンが多いが、Alitaliaは少し事情が違って、ブランドそのものが消滅した。代わって新規国営会社が設立されITA Airwaysが運航を継承した。

2020.3 Flybe :経営陣を刷新し2022年からの運航再開を目指す
2020.5 Thai International Airways :会社更生法申請
2020.5 LATAM Airlines :破産法申請。運航継続しながら再建目指す。
2020.5 Avianca :破産法申請。
2020.6 NokScoot :清算
2020.7 Aeromexico :破産法申請。運航継続。
2020.8 Virgin Atlantic Airlines:破産法申請。再建中。
2020.10 Cathay Dragon :ブランド廃止
2020.11 Norwegian Air Shuttle :破産法申請。再建途上。
2020.11 Air Asia Japan :倒産。
2020.11 Asiana :Korean Airに買収され、2022年ブランド消滅
2021.2 Hainan Airlines :親会社が破綻。運航継続。
2020.4 Virgin Australia :破産申し立て、再建中
2021.3 Interjet :経営破綻。再建未定。
2021.9 Philippines Airlines :破産法申請。運航継続、再建目指す
2021.11 Alitalia Airlines :経営破綻。新国営エアライン(ITA Airlines)が設立され引継ぎ
編集 / 2021.12.11 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
まじっすか。Herpa MAR/APR 2022 New Release発表延期
カテゴリ:  新製品情報 - New release / テーマ: 模型・プラモデル / ジャンル: 趣味・実用
まあ、考えてみれば当然の結果かもしれない。ここ数年(以上)リリースが軒並み遅れているところに、発表からリリースまでの期間が空いていると新製品の発表の感動が薄れて、うっかりすると買い忘れを起こしたりしてしまう恐れが大きかったのである。今回の措置はリリースまでのタイムラグの解消ということで2022年2/3月の新製品は2月に発表するということになったらしい。発表後ほどなくして新製品が手に入るということは良いことである。いっそ隔月ではなく毎月発表すれば楽しみも持続するのだが…

なんにしても発表までの時間を稼げたのでパタパタ改良にも着手してみたい
編集 / 2021.12.09 / コメント: 2 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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ununennium

Author:ununennium
最近は1/200が主流、次いで1/400が人気のエアプレーンモデルの世界。小さくてもディテールは十分。場所もとらず、多少安価な1/500エアラインモデルの世界。世界のカラフルなデザインは民族博物館のよう。メジャーからマイナーエアラインまで、大型ジェット機から小型プロペラ機まで、終戦直後から現代までバリエーションは数千種類。登場は1994年と長い歴史を持つ。Herpaからは隔月で新モデルが13-5種程度発表される。

・コレクションポリシー
1/500に特化。軍用機は対象外(例外:自衛隊)。各エアライン、各時代のデザインモデルをワイドボディ機優先(例外:新金型による新機材モデル)。レジ違い位では買わない。ファミリー機材の違い(A340-200と-300)位では買わない。たまに出てくる全プラ製モデルは買わない。頂きモノ・抽選モノは拒まない。破損したら再購入。ということで重複買い事件も多発。

★尾翼シリーズ★
The Tailはエクセルとペイント、パワーポイントにより描画。たまにInkscape。簡単に描けるもののデザインの変遷や背景調査が難しい。エアライン毎に既述、判明次第追記して行く事とする。

【文中の略号について】
 OG:Old Generation。Herpa旧世代金型。
 NG:New Generation。OGの対義語。2000年以降の新金型
 TBL:To Buy List。買わなきゃリスト。常に携行が必要。
 MBL:Must Buy List。絶対買わなきゃリスト。
 CCL:Complete Collection List。1/500モデルのほぼ全リスト。

【主なブランド略号('22年現在)】
 AC:AeroClassic/Aero500(絶版)
 BB:BigBird500(絶版)
 HG:Hogan(絶版)
 HW:Herpa Wings
 IF:Inflight500(絶版)
 JC:JC Wings(絶版)
 SF:Sky500(絶版)
 SJ:StarJets(絶版)

【新モデルの属性について】
 [初]初登場エアライン
 [新]最新デザイン(概ね3年以内)
 [旧]旧デザインかつ初モデル化
 [特]特別塗装
 [鋭]最新鋭機(概ね5年)
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 [軍]軍用機
 [架]架空モデル
 [貨]貨物機
 [型]新金型
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 [会]会員モデル
 [企]企画モデル
 [限]限定モデル
 [再]再販モデル
 [試]サンプルモデル
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【新製品の欲しいランクについて】
◎:発売されたら「即買い」
○:財布と相談も基本的に「買い」
△:コレクション対象だが見送り
×:コレクション対象外
■:既集
◆:予約・発注済
♪:ミッシングピース(発見次第即買い)

【その他特記事項】
・エアライン歴史について
 ┌← 継承
 ┌+ 複数社合併による設立
 20XX 設立または改名
 └→ 20xx 吸収消滅
 = 20xx 統合、合併
 |← 買収
 |→ 売却
 |+ 子会社設立
 × 20xx 倒産、整理

・記事中の年代について
機材導入時期については発注・導入・運行の3時期が結構あいまいで確認できないことも多い。特に1960年以前の古い機体や旧ソ連の機材、軍用機などは資料すらない。基本的にデリバリーとは新造機材がメーカーからエアラインに納入またはリース導入された日。他エアラインからの購入・リースは導入と記載。
またデザイン年度は発表年度ではなく新デザイン機がロールアウトした年代を基本としている。

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