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航空業界の動向と今後 (3)
カテゴリ: ■雑感 / テーマ: 航空機全般 / ジャンル: 趣味・実用
■LCCの現状

 日本ではあまり馴染みの無いLCCであるが、各大陸レベルではFSAと対等以上の規模に成長している。ちょっと現状を棚卸してみると、アジア・オセアニアで言うとライオンエア(インドネシア)、エア・アジア(マレーシア)、ヴァージン・オーストラリアやジェットスター(オーストラリア)などが50機から200機以上の中型ジェット機で急速に路線拡大中である。今後韓国や中国でもこうした大規模LCCが台頭しないとも限らない。南米ではゴル航空(ブラジル)がフラッグキャリアであるVARIGを吸収合併し、大陸全土にLCC路線を拡大中で、B737-700/800といった最新鋭機を今後も発注し続け、計300機近くをそろえる計画である。以下に、世界各地域の巨大LCCをまとめてみた。LCCの厳密な定義もあいまいで、何が巨大かが議論の分かれるところだが目安として100機程度以上の小型ジェット機を所有または発注しているエアラインを見てみると、以下のように各地域で14社に及ぶ。50機以上を擁するエアラインとなると、さらに4社がこれに続いている。((+n)は発注数)

地域エアライン設立年所有機材
アジアインドインディゴ2005A320/321 * 18 ( +82 )
 インドネシアライオン・エア2005B733/734/739 * 22 ( +178 )他
 マレーシアエアアジア1993A320 * 45 ( +100 )
北米アメリカサウスウエスト1971B733/735/737 *439
  エア・トラン1993B712 * 87, B737 * 50 ( +50 )
  ジェットブルー1998A320 * 106 ( +70 ),E190 * 35 ( +65 )
南米ブラジルゴル2005B733/737/739 * 90 ( + 201 )
オセアニアオーストラリアジェットスター2004A320 * 30,A332 * 7,B787 * ( +65 )
ヨーロッパアイルランドライアンエア1985B738 * 193 ( +122 )
 イギリスイージージェット1995A319/320/321 * 142 ( +81 ),B727 * 24
 ドイツTUI2005A320/321 * 6, A332 * 2
B733/734/735/737/738 * 88 ( +3 )
B767 * 19,B787 * (+ 16 ),B744 * 6
  エア・ベルリン1978A319/320/321 * 55 ( +2 ), A332/333 * 13
B737/738 * 52 ( +92 )
B752 * 2,B763 * 1,B787 * ( +25 )

 ハンガリーWIZZ2003A320 * 23 ( + 60 )
 ノルウェーノルウィージャン・エア・シャトル1993B733/738 * 40 ( +48 ), MD80 * 4
     
次点    
 アメリカフロンティア1994A318/319 * 53
 カナダウェストジェット1996B736/737/738 *72
 オーストラリアヴァージン・ブルー2001B737/738 * 50 ( +9 ),E170/190 *18 ( +6 )



 以上を見てみるといくつか特徴がある。アメリカのサウスウエスト航空が歴史が一番古いのはLCCモデルの創設者だからである。改革者はリスクが伴うものの成功すれば果実は大きい。その後似たようなサービスで市場参入したエアラインも数多くあったが、結果として2番手として成功したのはヨーロッパでのライアンエアだろう。こちらはSWAに遅れること10年余で、機種も同じくB737型機で統一し完全にビジネスモデルを踏襲している。コスト削減についてはさらに徹底して、サービスを犠牲にしているとの評価も一部にはあるがいまだに成長しているところを見ると成功モデルとしてもいいだろう。LCCとしては歴史のあるAir Berlinではあるがこれはもともと西ベルリンへの運行を目的としたルフトハンザの子会社であって、LCCとして設立されたわけではなかった。ドイツが統一され、結果としてルフトハンザのLCC部門として存続している。

 LCCの本格的な定着は航空規制緩和が進んだ1990年代半ば、9.11後の再編が契機となった2000年代半ばである。2010年はこうしたLCCのなかでの成功者が更なる発展を続け、基盤を作る時代となるかもしれない。

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編集 / 2009.08.05 / コメント: 0 / トラックバック: 0 / PageTop↑
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ununennium

Author:ununennium
【New2011.4】 Facebookとの連携を只今試験中・・・

小さくても存在感抜群。場所もとらない1/500エアラインモデルの世界。小さなボディにカラフルなデザイン。メジャーからマイナーエアラインまでバリエーションは数千種類。登場は1994年と比較的新しい市場で欧米香港から毎月新モデル発売中。

・コレクションポリシー
1/500が中心。軍用機は基本対象外(例外:自衛隊、買い間違い)。各エアライン、各時代のデザインモデルをワイドボディ機優先でコレクション(例外:新金型による新機材モデル)。レジ違い位では買わない。ファミリー機材の違い(A340-200と-300)位では買わない。たまに出てくる全プラ製モデルは買わない。頂きモノ・抽選モノは拒まない。破損したら再購入。ということで重複買い事件も多発。


★尾翼シリーズ★
THE TAILはエクセルとペイントブラシにより描画。たまにInkscape。簡単に描けるもののデザインの変遷や背景調査が難しい。ライフワークになったりして。エアライン毎に既述、判明次第追記して行く事とする。ブログじゃないなこりゃ。

【文中の略号について】
OG:Old Generation。Herpa旧世代金型。
NG:New Generation。OGの対義語。2000年以降の新金型
LCC:Low Cost Carrier。格安航空会社
FSA:Full Service Airline。格安航空会社ではない普通の会社
TBL:To Buy List。買わなきゃリスト。常に携行が必要。
MBL:Must Buy List。絶対買わなきゃリスト。
CCL:Complete Collection List。1/500モデルのほぼ全リスト。

以下ブランド略号
AC:AeroClassic/Aero500
AF:Alliance500
BB:BigBird500
HG:Hogan
HW:Herpa Wings
IF:Inflight500
NM:Netmodel
SF:Sky500
SJ:StarJets

機材略号
特にルールは決めていないが大体以下の要領
B777-300 → B773
B777-300ER → B77W
A330-200 → A332

【新製品の欲しいリストについて】
●:新製品発表モデル
★:発見次第即買いの幻のモデル
■:既集モデル
◎:発売されたら「即買い」
○:財布と相談も基本的に「買い」
△:コレクション対象だが見送り
×:コレクション対象外

【その他特記事項】
・エアライン歴史について
 ┌← 継承
 ┌+ 複数社合併による設立
 20XX 設立または改名
 └→ 20xx 吸収消滅
 = 20xx 統合、合併
 |← 買収
 |→ 売却
 |+ 子会社設立
 × 20xx 倒産、整理

・記事中の年代について
機材導入時期については発注・導入・運行の3時期が結構あいまいで確認できないことも多い。特に1960年以前の古い機体や旧ソ連の機材、軍用機などは資料すらない。基本的にデリバリーとは新造機材がメーカーからエアラインに納入またはリース導入された日。他エアラインからの購入・リースは導入と記載。

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